iFIオーディオ iDAC2(同社サイトより) |
アニソンのオンパレードで、普段聞いたことがない曲想でしたが、それはそれで面白かったです。成程アニソンはハイレゾ化による恩恵を受け易い曲想だなと改めて感じ入りました。野村さん曰く「次第に24bit92KHzでの音作りが上手くなってきた一方で、まだまだ単に数字だけがハイレゾで実態がついて行っていないモノもあって、だいぶ出来に差が出るようになってきた」とのこと。
さて、試聴会開始。まずはiFIのステレオセット"Retro(※公式サイトはコチラ)" でスタート。曲は本日発売のNetAudio(※コチラ)付録の11.2MHz音源です。ふーん。「まぁ、綺麗な音だな」という当たり前の感想。その後、"Retro"のスピーカーでは後ろの人まで音がちゃんと届かないということで、スピーカーだけELACに変更して試聴会は続きます。("Retro"はニアーフィールド用途だからとのこと。アンプは引き続き"Retro")
アニソンからRCサクセションまで色々と、一曲毎を長めに聴かせていただきました。野村さんのiDAC2の評価は「非常にストレートに音を出す」というもの。確かに何時も私が聴いている硬めの音がするKORG DS-DAC-10より更に硬質な感じがします。そしてこうも評します。「K2HDでエフェクトかけてるのが聴こえちゃいますね」・・・正直、私には解りませんでした。「補完するとエコーぽい感じになっているのが解っちゃう」とか。Victorのハイレゾ化技術・K2HDについてはPhilewebの記事に詳しく述べられています(※コチラ)。どの過程で“ハイレゾ化”するのかが難しいですけど、うーん、私はあまり好きではなかったんです、本当は。聴く人が聴けば解るんですね、やっぱり。
そして今回の試聴会の最大の山場は、iFIのDAC聴き比べです。nano iDSD(※コチラ) 、micro iDSD(※コチラ)、そしてiDAC2で、同じ曲を順番に試聴します。
結果としては"nano"と"micro"の差が思いの外大きかったことにビックリ。音数が違うように感じる程密度が違います。「どうせ似たり寄ったりだろう」という予想を覆されました。iDSDとiDAC2の違いは、客席からも「好き好きですね」といった感想が述べられましたが比較的近い印象。野村さん曰く「RCAに力が入っている分、iDAC2の方がSNが良く、音の立ち上がりのアタックが強く感じられる。一方のiDSDは総ての音を拾おうとする感じ。」とのこと。しかし、個人的印象としてはiDAC2の方がシルキーに感じられ、密度がより濃く思えたのですが・・・。一回しか聴き比べしなかったので正解は良く解らないままですが「選ぶならiDAC2」といった感想でした。以前、KORGの据え置き型のDS-DAC-100と持ち運びを可能にしたDS-DAC-100m(※公式サイトはコチラ)の違いが結構あって感心したのと同じような印象です。「持ち歩く際には"nano"が便利ですから適材適所ですね」とフォローしていらっしゃいましたが、やっぱりmicroのどちらかの方が圧倒的に良いのは否めません。
さて、ここで疑問が。iDAC2はともかく、nano iDSD(※コチラ) 、micro iDSDでも11.2MHzを再生していたぞ・・・。実はiDAC2のファームウェアをnanoやiDSDに入れたら11.2MHzで鳴るとか。まだ最終確認の段階ですが、近々リリースされるそうです。
そして最後にオリオスペックさんから、同店が販売するNAS"ASUSTOR(※
同店販売ページはコチラ)"が、直接DACにUSBで接続すればパソコンを経由しなくてもブラウザ操作で曲が聴けてしまうというデモを実演。これも正式ではないのですが、間もなく解禁とか。印象としては大人しい感じ。パソコンでPLAYすると、再生ソフトの癖が前面に出るそうな。確かに(今回はMacで再生していましたが)パソコン経由の方が音がハッキリしていたものの、NAS直の音の方が個人的には好きだったかもしれません。
今回は、5.6と11.2を聴き比べるといった内容ではなく「11.2の凄さを垣間見る」というより「iDAC2を楽しむ」といった内容でした。音源の出来次第ですね、やっぱり。
さてここで番外編。デモ機の横に、見たことのある感じのRCAケーブルが置いてあります。お店の方に「このケーブルは?」とお聞きすると、「あ、これは特殊なやつで・・・」と口ごもるので、「中村さんのですか?」と重ねて尋ねるとニコっとされて「そうなんですよ。本当にイイですよね。何時もお世話になってるんです。」とのことでした。確かにお店も近いですしね。とっても嬉しかったです。中村さんお元気かしら??(※中村さんのお店"サウンズ・ナカムラ"はコチラ)